掲載されました!:フリーマガジン『mirea(ミレア)』2012年7月号Vol.35-その2

  • 2012.07.27 Friday
  • 00:00
今日は“昨日のブログ</a>”でご案内したフリーマガジン『mirea(ミレア)』の
WEB版のみで掲載されているインタビュー記事をご紹介します。

それでは、早速お読み下さい!見る

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  downdowndownミレアは美術館でも配布していますよ!downdowndown



ミレア:私が子どもの頃、クラスの大半の女子が葉さんの絵を一生懸命マネ
    しました(笑)。もちろん私もです(笑)。

葉祥明:メルヘンブームの頃ですね(笑)。
    僕の絵はキャラクターがいるわけではなく、色の世界なんですが、それが皆に
    好まれたんですよね。
    背景みたいな絵に人気が出たことが僕自身、不思議な気持ちでいましたよ。

ミレア:葉さんの絵を見て、初めて色の楽しさを見て知りました。色を重ねるどう変化
    するのか、気持ちがいい色とか、とにかく皆が夢中になりました。

葉祥明:それはそれは、多感な乙女たちに影響を与えたんですね(笑)。

ミレア:はい(笑)。あれからもう随分、時が経ちましたが(笑)、
    大人になった今でも葉さんの作品に心を動かされます。
    時々、行くアロマサロンでは、フットバスの間に葉さんの詩集を何冊か出してくれ
    るのですが、心に触れる言葉がたくさんあります。
葉祥明:あぁ、ヒーリングの効果みたいなものがあるのかもしれないね。

ミレア:心に沁みる作品がたくさんありますが、
    葉さんご自身はどんなことを思いながら作られているのですか?

葉祥明:僕はね、絵本作家になった時、子ども達に与えるのに相応しいきれいな色調と
    ソフトなフォルムと心温まる内容を表現していこうと自分で決めたんです。
    そして今は大人の人たちも幸せな気持ちになれる、生きていて良かったと思える
    ような作品を作っていたいんですね。生きていると色々なことがありますから絵
    の世界だけは平和で安心でいられる、そうしたことを心掛けています。

ミレア:ほんとうに温かい世界観にあふれているので、たくさんの人が安心感や勇気を
    もらっていると思います。見ていて気持ちがいいんですよね。

葉祥明:ずいぶん前なんだけど、ある人に「葉さんの絵は、風が吹いているようだ」と言わ
    れたことがあるんです。言われてじぃっとみつめ直してみたら、たしかに風が吹い
    ているような空気観がそこにあったんです。
    僕の描いた絵はひとつの世界なんですね。3Dといったらいいのかな、画用紙の上
    に絵の具で描いたんだけど、バーチャルワールドが忽然と現れたようなね。
    奥行きがある、そこへ入っていけそうな感じ。
    
    すべてをリアルに描いているわけではないのに、リアリティがある。
    たとえばリンゴを描いたら、甘酸っぱい香りがしてきそうなね。人間の脳のセン
    サーがリアリティを感じとるんですね。

    僕は絵を見た人の脳や意識に働きかけるというのを、どこかでいつも意識していま
    す。だから責任重大ですよ、死にたくなるような絵を描いたらダメなんですよ。
    見た人が幸せで温かい気持ちになれるような絵を描いていきたいんです。

ミレア:葉さんの美術館にある来館者用のメッセージノートに、皆さん思い思いに感想を書
    かれていました。そのなかで7歳の女の子の『絵を見ていると気持ちがすーっとし
    ます』というメッセージが印象的でした。

葉祥明:うん、それはまさに僕の求めるとおりだね。それは色彩の持つチカラなんです。
    色というのは光ですから、光の持つエネルギーつまり“波長”です。
    僕の絵を見ていると光が押し寄せてくる。それが視覚から体感をとおして見る人の
    心に同調するといい気持ちだなぁとなるんですね。

ミレア:地平線に1本の木、水平線に一羽のカモメ…。言葉だけで言うと淋しいと思えるシ
    ンプルなモチーフのような気がしますが、実際、全然そんな思いにならない。
    むしろ温かい気持ちになって落ち着きます。

葉祥明:僕も描いていて温かい気持ちになるんですよ。なぜこんなに心地いいのかって考え
    て、いくつかの要素に気づいたんですが、そのうちのひとつが構図、構成でした。
    地平線や水平線のような平らなものを見ると人の気持ちは静寂に向かうんですね。
    そこに一本の木あるいは一羽の鳥が存在する。なにかひとつの焦点があると人は絵
    に集中できるんです。仮に複数の何かがあると意識が散漫になってしまいます。
    それと、さきほどちょっとお話をしたリアリティについてですが、僕の絵の特長
    は、たとえば地平線に家がポツンとある。まるで子どもが描いたように見えます
    が、よく見ると家はちゃんと細かく、ひさしまで描いているんですよ。
    そういったところからもリアリティを感じるんだと思います。
    僕はね、自分のことを“背景画家”って言っているんです。

ミレア:背景画家ですか?

葉祥明:そうです、背景画家。僕の絵の主人公は、絵を見ている人なんですよ。葉祥明の世
    界じゃなくて、見る人にとっての“私の世界”になれるんです。絵を描いた僕は地平
    線の彼方へ小さくなって消えていくの(笑)。そんな気持ちから自分は背景画家っ
    て言うことがあります。レストランもそうでしょう。シェフが心を込めて料理を作
    り、お客様は“ごちそうさま、美味しかった”って帰るでしょう。
    お客様が主人公なんです、それと同じ。

ミレア:あぁ、なんだかわかります。見る人ひとりひとりの世界が生まれる感じ。
    それと同じくらい、詩も素敵ですよね。

葉祥明:言葉ですね。詩の女神の息吹がフワフワッとやってきて、そこに僕のボキャブラ
    リーと表現のフィルターをとおして文章になる。だから僕が書いたのではなくて、
    “やってきた”という感覚です。絵はもうちょっと僕に近いと言ったらいいのかな。
    たとえば、“好き”でも声の調子で感じが微妙に違ってくるけれど、言葉の響きと絵
    は一緒には出てこない。どちらかが先。僕は作詞と作曲もするのですが、その時は
    わりと同時に出てくるんですよ。“好き”を絵で表現したら、そうですねぇ、つがい
    の鳥がチュンチュンと鳴いているとか、二頭の鹿が寄り添っているとかかな?

ミレア:あったかいですね。そのビジュアル、幸せな気持ちになります。

葉祥明:もともと多くの人は幸せなんだと思いますよ。でも残念ながら、“どちらかという
    と自分は不幸かも”って思う人が多いような気がします。自分が幸せだということ
    に気づいていないのかな。童話の「青い鳥」もそうでしょう? 幸せの青い鳥はど
    こか遠くではなく、うちにいたでしょう。旅を続けて、これこそ青い鳥だと思って
    家に着いたらその鳥は灰色になっていた。ところが、ずっと探していた青い鳥がう
    ちにいた。
    それももうずっと前から。これをどう捉えるのか。悲観的に捉えるのか。
    あぁ、そうかと思えるのか。「幸せ?」って聞かれて「わからない」と思う人が多
    いでしょ。でも不幸でなかったら幸せなんですよ! すぐに「はい、私は幸せ!」
    と答えられる人は幸いだよね。あなたはどう?

ミレア:…!!!

葉祥明:人生はあっという間に過ぎていきますからね。僕も気づいたら絵本作家になって
    40年経っちゃった。本当にあっという間ですよ。僕はね、24歳の時に“人生は短
    いだろうか、長いだろうか”という内容の詩を書いたんです。
    人生はうろうろしている間に素早く去っていくのか、長くて厳しいものなのか。
    どちらが本当の答えなのか今はわからないけれど、とにかく生きて行くという内
    容だったのですが、いま言える結論は「短い!」です(笑)。長くないんですよ、
    さぁ、どうする!?

ミレア:…!!!
    (葉さんの穏やかな口調で問いかけられ、取材を忘れて一瞬、
     真剣に考えてしまいました!了。)

<以下、WEB版で掲載された写真の解説>

・田園調布にある葉さんの資料室で取材をさせていただいた。
 膨大な本の数に圧巻。今まで約340冊もの出版物を出し、そのたびに多くの人の心を癒し
 てきた。

・絵の具は20年前に生産中止になった「ルーブル」。
 当時、20年分買っておいたが、もう手元になくなり、
 最近はデザイナースカラーを使用。

・パレットはなんとアスパラガスの入っていたパック。かなり使いやすいのだとか!
 これは色々な色が混ざっていますが、他には青系、グリーン系、オレンジ系、ピンク系、
 濃紺系といった具合に色彩に合わせ1枚ずつ分けて使用している。

・ディテールの小さいものは面相筆で描く。
 「米粒に文字を書いたりするのがあるでしょう? あれはこの筆で書くんですよ。
 それくらい精密なものが描けるんです」。

・細かな部分以外は油絵の具用の筆を使用。
「僕の絵はものすごい力を入れて描くので、水彩画用だとダメなんです。
 サラサラーっと描いていると思った? 違うんですよ(笑)僕の絵は油絵の具用の
 コシの強い筆と面相筆の両極端で成り立っているんです」。
コメント
背景画家とは、なかなか上手い表現ですね。
  • toshi
  • 2012/07/27 6:12 AM
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